第12回 医療保険の注意点

どのような保険にも制限やカバーされない項目がたくさん含まれています。医療保険も例外ではなく、多くの制限があります。医者に見てもらった後にカバーしていないことに気付く人も多くいます。保険の約款に全て目を通している人は少ないと思いますが、大事な項目だけでも理解するように努めましょう。今回は医療保険でよく質問を受ける注意点をいくつかご紹介します。

健康診断
保険のプランによっては健康診断をカバーしないもの、限定的にしかカバーしないもの、ホームドクターのみでしかカバーしないもの、特定の医療機関のみでしかカバーしないもの、健康診断の内容も限定されているものなど様々です。各ポリシー毎に違います。確認せずに高額な健康診断をしてしまうと、全て自己負担となる可能性もありますので、必ず確認するようにしましょう。

出産費用
通常の医療保険の多くが出産の場合もカバーしますが、ポリシーによってはカバーされないものがあります。出産も高額な費用となりますので、必ず確認しておきましょう。既に妊娠中の場合は殆どの保険会社で加入出来ません。将来出産予定のある方で、現在の保険がカバーしないのであれば、カバーするタイプの保険に変更しましょう。

針、カイロ治療
Acupuncture, Acupressure, Chiropracticなどの治療には通常制限があります。利用できる回数に制限があったり、適用金額に制限があったりします。プランによっては全くカバーしないかもしれません。長期に通った後でカバーされない事が発覚すると大変高額になりえます。カバー内容を確認しておきましょう。

利用機関のネットワーク
プラン毎に利用できる医療機関が決まっています。HMOの場合はホームドクターを決め、指定の期間を利用することになります。許可なく指定外の医療機関を利用した場合には保険が適用されません。PPOの場合にはネットワークに加盟している医療機関を利用しますが、ネットワーク外を利用した場合には多額の自己負担になります。緊急以外の場合には必ず確認してから利用するようにしましょう。

処方箋薬
処方箋を保険無しで購入すると莫大な額になります。改めてアメリカの医療費の高さに驚かされます。多くのプランで処方箋薬がカバーされますが、薬のタイプによって自己負担額が違う場合があります。大きく分けてGenericとBrand-Nameに分かれ、Genericは一般的な薬で費用も安く、Brand-Nameは名の通りブランド物で最新の薬の場合も多く高額です。

この薬のタイプによって自己負担額が違い、Genericを利用すると格安ですみます。処方箋が必要な場合にはドクターにGenericにしてもらうように要請すれば自己負担が安くなります。但し、薬によってはBrand-Nameのみしか無い物もあります。長期に服用が必要な薬はメールオーダーで購入する事によって格安になる場合もあります。

労災治療
仕事中の怪我、病気は医療保険ではなく、会社の労災保険でカバーされます。仕事で怪我をした場合は直ぐに会社に連絡し、労災保険にクレーム申請しましょう。

歯科治療
日本とは違い、歯科治療はカバーされません。歯科保険に別途に加入しなければなりません。

保険のプランは多様にあり、同じ保険会社でもプラン毎にカバー内容が大きく異なります。出来る限り保険内容を理解し、不明な点は必ず事前に確認しましょう。急な怪我、病気になった時に保険内容をじっくり調べる時間などありません。今のうちに保険内容、利用できる医療機関などを調べておきましょう。