第22回 家屋保険:所持品リストを作成する
持ち家、コンド、アパートなどの保険には通常Personal Property(個人所有物)の補償も含まれています。所持品が盗難にあったり火災の被害に遭った場合に補償しますが、クレームをするには何が被害があったかを明確に保険会社に知らせなくてはなりません。事故が起こるとただでさえパニック状態になっていますので、冷静に何が被害があったかリストするのは難しいかも知れません。想像してみて下さい。例えば、留守中に火事があり全焼してしまった場合、所持品の全てを直ぐにリストにできますか?それだけで数日かかり、クレームに時間がかかるだけでなく、記入漏れによって過少に支払いされる場合が多いようです。
自分が思っているよりも実際はかなり多くの物を所有し、その全てを新規に買うと多額になります。クローゼットの奥にしまってある普段使っていない物も保険でカバーされます。何が何処にあるか把握していますか? リストを作成していくと驚くほど所有物の多さに気付きます。
多くの保険はReplacement Cost(再調達費用)でカバーされますので、5年前に買った物でも現在購入する金額が補償されます。ポリシーによってはActual Cash Value(減価償却額)でしか補償しない保険もあります。現在Actual Cash Valueタイプの保険に加入されている方はReplacement Costタイプへの変更をお勧めします。少しの追加料金で、クレーム時の補償額に大きな差が出ます。
リストを作る時の注意点
1. 各部屋毎にリストする。一つの大きなリストを作らずに、部屋ごとにリストを作ります。更にカテゴリー別に分けます。家具、家電、装飾品、衣服など。 購入日、ブランド名、購入価格、家電の場合は機種名、Serial番号も書く。 特に小さな物は忘れがちです。アクセサリー、絵画、置き物、衣服、その他小物など。ガレージやクローゼットの中の物もお忘れ無く。
2. 高価な物はレシートも一緒に保管する。
3. 部屋の中をビデオや写真を撮っておく。レシートがない物でも写真などで所有の証明となります。
4. 上記の物全てのコピーを自宅以外にも保管する。自宅が火事に遭った場合に備えて、自宅以外に保管したり、データ化して保管する方法も良いでしょう。
5. 常にリストをアップデートする。新しい物を買ったり、買い換えたりした場合には忘れずに記録する。最低でも年に一度はリストを再確認しましょう。家の保険の更新時期前に合わせてリストをすると良いでしょう。万が一所有物の補償額が不十分であれば、更新時に調整して下さい。
6. リスト作成日を忘れずに記入する。 新規購入物がリストにアップデートする前に被害に遭った場合は、リスト作成日以降のクレジットカードのステートメントやチェックの控えで何を買ったか分かります。リスト作成日がないと、どこまでを記録したかが分からなくなります。
リスト作りは面倒ですが、有るのと無いのではクレーム処理のスピードと金額に大きな差が出ます。リストのサンプルがございますので、ご希望の方はemail: info@daiwains.com に“Property リスト希望”と書いてメールして下さい。