第42回 個人情報漏洩保険(Identity Theft Insurance)について

Identity Theftとは?
個人情報漏洩による被害が近年急増しています。Better Business Bureau and Javelin Strategy & Research の“2005 Identity Fraud Survey Report”によると、23人に一人は何らかの被害を受けているそうです。被害の多くは、クレジットカード番号やソーシャルセキュリティー番号などの個人情報を使い既存のクレジットカードの悪用や、新規にクレジットカードを作成したり、ローンを申請したりする方法です。新規にクレジットカードやローンを申請された場合は、不正に気付くまでに時間がかかる場合もあり、気付いたときには自分のクレジット歴に未支払いなど不利な記録が残ってしまう事もあります。クレジット歴を修正するのは簡単ではなく、多くの時間を費やし、時には弁護士を使わなくてはなりません。

犯罪の手口は?
昔からの手口は、拾ったり盗んだ財布からクレジットカードを盗む、ゴミ箱や郵便受けからクレジットカードのステートメントなどを盗むなどの方法です。しかし最近はインターネットの普及によりハッカー行為で盗み出したり、“Phishing”という手法でEmailやWebサイトから個人情報を盗みだしたりする手口もあります。自分で気を付けていても、情報漏洩を防げない事もあります。情報を持っている会社から自分の個人情報が漏洩される危険性も多くあります。

Identity Theft Insuranceとは?
この保険は不正行為によるクレジット歴の修復費用などをカバーします。保険会社によってカバー内容が違いますが、ここではその中のある一社の保険内容を紹介します。

クレジット歴を修復する為に費やす以下のような費用や時間を$25000まで補償。
● 収入補償(一週間につき$1000まで、最高$5000まで)
● 弁護士費用
● 子供の託児所、老人の介護費用
● 公証費用、書留郵便費用
● ローンの再申し込み費用
● 長距離電話の費用
更に、三大クレジットレポート会社からの無料クレジットレポート、レポート会社への詐欺被害報告、6ヶ月間のクレジット監視サービス、修復の専門家によるアドバイスなども含まれます。

この保険会社の場合、これらの保険内容で年間$25で加入できます。これは単独で加入するのではなく、ホームオーナー保険、コンド保険、レンター保険などの特約として追加する方法で加入します。家をお持ちでない方はレンター保険に加入するとこの保険も追加出来ます。既に上記のような家屋保険に加入されている方はIdentity Theft保険を途中から追加する事も可能です。まだ全ての保険会社で販売されている訳ではありませんので、詳しくはエージェントにお問い合わせ下さい。