第5回 賢い自動車保険の加入方法について

高額な自動車保険料、なるべくなら節約したいものです。しかし、事故時に保険が充分にカバーしないと大きな自己負担が発生します。今回は賢い加入方法についてご紹介致します。

1. 割引を利用する
複数車輌割引:2台以上を一つのポリシーにまとめると割引が適用されます。(15~25%)
アラーム(警報装置)割引:車に警報装置があると車輌保険部分に割引が適用されます。
優良学生割引:学校の成績が優秀な方に割引が適用されます。
継続保険割引:保険を継続で加入している場合に適用。他社の保険でも適用可能な場合もあります。
 
その他色々な割引があり、申請をしないと適用されない割引も多くありますので、加入時にエージェントに色々と問い合わせてみましょう。加入後にも当てはまれば適用できる割引もありますので、保険の約款などで割引の種類などを確認してみましょう。

2. 車輌保険の削除、免責の引き上げ
車輌保険(Comprehensive/Collision)に加入されている場合、一度見直してみて下さい。もしも車が古く、車輌価格が低くなっている車には車輌保険が必要ないかも知れません。(ローンやリースの場合は車輌保険が義務付けられ、削除出来ないこともあります。)車輌保険を保持する場合には必ず免責がありますが、この金額を高く設定すると保険料は安くなります。仮に自分の過失で壁などに当たり修理をすると、免責額を負担することになり、さらに保険のクレーム歴に残ります。そうなるとその後3年間の保険料も高くなり悪循環となってしまいます。小さい修理を自分負担するのであれば、免責を高い額に変更し保険料を安くするのも方法です。

3. 事故時の自己負担を少なくする
a) 無保険者保険に加入する。アメリカには保険に加入していない人が多く存在し、無保険者との事故で被害を被ると相手から補償されない事が多くあります。そんな場合に備えて無保険者保険に加入していると自分と同乗者の医療費、慰謝料、車の損傷費用などがカバーされます。保険料も小額で加入出来ますので、未加入の方はご検討下さい。

b) レンタカーカバーに加入する。相手に過失がある事故であれば車の修理中のレンタカー費用は相手の保険会社からカバーされますが、そうでない場合は全て自己負担になります。修理に1ヶ月かかるとレンタカー費用は高額になります。レンタカー費用をカバーする特約をつけると自己負担をかなり下げられます。

c) Liability(対人、対物保険)のリミットを上げる。相手に当ててしまった場合にはLiabilityから支払われますが、この保険には上限が設定されています。当然保険会社はこの上限までしか支払いませんので、もしもこの額を超えてしまうと自己負担となってしまいます。州法の最低リミットではとても充分とはいえません。事故によっては数十万ドルの訴訟になることもありますので、現在のリミットをもう一度見直して下さい。

割引などを最大限に利用し、事故時に自己負担が大きくならないようにするのが賢明です。事故時の対応が早い会社を選ぶのも大切です。対応が遅いとレンタカー費用も大きくなりますし、不便を強いられます。ただ法律上必要だから保険加入するのではなく、じっくりと考慮してご加入下さい。