第85回 生命保険:Limited Payment Whole Life Insuranceとは?

 生命保険には多くの種類がありますが、今回はLimited Payment Whole Life保険を紹介します。Whole lifeとは終身保険という意味で、補償が生涯続くタイプの保険です。Limited Paymentとは言葉の通り、支払い期間が限定されています。
 一般的な終身保険は、保険を継続する為にはずっと支払い続けないといけません。仕事をしている間は支払いが出来ますが、リタイヤした後に保険料を支払い続けるのは困難になると思います。アメリカでも日本でも国からの年金に期待は出来ませんのでなおさらです。
 Limited Paymentでは、支払い年数を自分で選ぶ事が出来ますので、後は予算と必要性に応じてプランを決めていきます。例えば、現在35歳の人が65歳でリタイヤすると仮定すると、あと30年間仕事をします。Limited Paymentプランで、30年間と設定して終身保険に加入した場合は、保険料の支払いは65歳で終了しますが、補償は生涯継続します。
 終身保険のメリットは、補償が生涯継続する事以外に、Cash Valueが貯まっていく事もあげられます。貯まったCash Valueは解約すれば返戻金として手元に戻ってきます。一時的にお金が必要な場合はローンをする事も可能です。

 では、実際に支払い年数によって保険料とCash Valueがどのように違うか比べてみましょう。

例)35歳男性、CA州在住、非喫煙、健康体。$100,000の死亡保障, 利率5.4%

1.10年間払い
月々の保険料: $225.93
10年間で支払う総額: $27,111.
70歳の時点でのCash Value: $112,481.

2.30年間払い
月々の保険料: $112.53
30年間で支払う総額: $40,509.
70歳の時点でのCash Value: $103,795.

3.一生払い(ずっと払い続けるタイプ)
月々の保険料: $93.19
70歳までに支払う総額: $39,139.
70歳の時点でのCash Value: $86,318.

ご覧のように、支払い期間が短いと月々の保険料は高いですが、支払う総額は逆に少なくなります。更に、短期間で払い込む方がCash Valueが多く貯まるのが確認できます。生命保険は早く始める事と短期間で払い込むのが得策ですね。