第11回 来客者と自分を守る保険

この季節はお友達を招いてバーベキューパーティーなどをされる方が多いと思いますが、安心して楽しむ為には保険の再確認も必要です。来客者にもしもの事があった時や損害賠償責任から自分を守る為の保険があります。持ち家の方でホームオーナーパッケージ保険に加入されている方は既にこれらの補償は含まれていると思いますが、念の為再確認しましょう。

自分の住まいに人を招待した場合、来客者が怪我をする可能性があります。それが住民の過失の有無に関わらず住民に請求がくる恐れがあります。バーベキューで火傷、食中毒、濡れた床で転倒、プールでの事故、庭で転倒などなど可能性は限りなくあります。特に気を付けないといけないのが子供です。ただでさえ何処でも怪我をする子供ですから、自分の家で怪我をされることも十分考えられます。

来客の怪我が住民の過失によるものであれば、損害賠償責任が生じます。過失と言っても誰かに直接怪我をさせるだけではありません。管理不行き届きでも過失になります。例えばプールに通じるゲートを開けっ放しにしていた為に子供が入って事故した場合。床が濡れているのを知っていて直ぐに対処せず、誰かが転倒した場合。用意した料理から食中毒。心配するときりがありません。

そんな不安に対処してくれるのが家の保険に付随して加入できる“Personal Liability(損害賠償責任)”と“Medical Payment(医療費用)”保険です。家の保険(Homeowner)には通常含まれていますが、火災保険のみのポリシーの場合には含まれていないかも知れません。この機会に一度自分のポリシーに含まれているかご確認下さい。

アパート、貸家に住んでいる人も他人事ではありません。持ち家の方と同様に同じリスクがあります。アパート、貸家の方にはレンター保険、コンド・タウンハウスを所有されている方用のホームオーナー保険もあります。Personal LiabilityとMedical以外にも個人の所有物の盗難、火災などもカバーします。この損害賠償責任は自分の住居のみでカバーする訳ではなく、住居外でも自分の行動によっておこる損害賠償責任に対処できます。例えば他人の物を壊したり、外で他人を傷つけたりした場合も適用されます。これらの保険は格安で加入出来ます。年間$200ぐらいからでも加入出来ますので、是非ご検討下さい。

直ぐに訴訟になるアメリカですから、もしもに備えて保険は必要です。それよりもっと大事なのはクレームを未然に防ぐことです。人を招待する前に自分の住居を見回し、怪我や事故が起こらないように予め点検しましょう。子供を招待する場合には特に気を付ける必要があります。

安全点検と保険加入で大きな不安は解消されます。準備を整え、楽しいホームパーティーをお過ごし下さい。