第16回 Health Savings Account (HSA)って何?

HSAとは2004年度から始まった全く新しい医療費用口座の事です。保険は大きな病気、怪我などの場合に使い、小さい治療は貯蓄した額から実費で払うというのがこのプランの特徴です。HSAを始めるには、まず規定にあった医療保険に加入し、さらにHSA用の口座(銀行口座など)を開きます。この医療保険は免責額が高く設定されており、保険が適用するにはこの免責額までは全て自己負担しなければなりません。別に開くHAS口座でその自己負担する額を貯蓄していきます。

この保険は免責額が高い為、通常の医療保険よりもかなり格安で加入できます。保険料を節約し、その分を貯蓄していきます。治療が必要な時には、保険の免責額に達するまではHSA口座から引き落として支払います。これだけではあまり魅力のないプランですが、実は税金面で大きな魅力があります。

● HSAに入金する金額は税金から控除する事が出来ます。年間一人$2600まで、家族で$5150まで控除する事が出来ます。
● HSA口座から引き出す医療費は税金免除
● HSA口座の残額は次の年に繰り越します。
● HSA口座内の額には課税繰り越しで利率が付いていきます。

IRAとよく似たプランですが、大きな違いはIRAだと59.5歳前に引き出すとペナルティーと税金がかかりますが、HSAだと医療費として引き出す額がペナルティーや税金がかからない所です。従来にもMSAというプランがありましたが、HSAの方が利用しやすく税法上も有利です。仮に個人で加入し、HSA口座に$2600入金したとすると税率35%枠の方は$910の節税となります。

気を付ける点として、HSAを始める時にHSAに適用できる保険プランを選ぶ必要があります。どのプランでも適用出来る訳ではありませんのでお気を付け下さい。口座もHSA専用口座を開く必要があります。節税関連に関しての詳しいことは税理士にお確かめ下さい。

最近になって多くの保険会社がHSAプランを始めています。各保険会社のプランやHSA口座の手数料など詳しく見比べてお選び下さい。