第50回 自動車事故のクレームについて(前編)
交通事故にあった事のある人は経験があるかもしれませんが、クレームの手続きには大変手間隙がかかります。出来るだけスムーズに手続きが出来るようにいくつかの方法をご紹介します。
まず交通事故にあった場合には相手の情報を正確に取って下さい。相手の情報が充分にないと、手続きに大変時間がかかります。自分の情報だけを与えて、相手の情報を取ってない事が多くあります。過失の有無に関係なく、相手の情報はしっかり取ってください。名前、住所、免許番号、電話番号(出来れば自宅、仕事場、携帯など複数)、保険会社名、ポリシー番号、車の情報(車種、プレート番号)などの情報は最低限必要です。
次に、なるべく早く保険会社、又は代理店へ連絡をして下さい。第一報告をすると、クレームの担当者(Adjuster)が決まります。担当者は通常2~3日以内に連絡をしてきます。3日間待って連絡が無いようであれば保険会社か代理店に連絡を入れてください。
なるべく早く連絡を付ける為に、保険会社にクレームを入れる際には携帯番号や仕事場の電話番号も知らせておくと良いでしょう。
担当者から電話があると、事故の状況の再確認があります。その後車のダメージを見に来る設定や相手側への連絡などが始まります。車のダメージの査定はAdjusterではなく、Appraiserと呼ばれる別の者がします。保険会社によってはDrive-in Claim Centerと呼ばれる査定施設を使う場合や、第三会社を雇って派遣する場合など様々です。車が運転できる状態であれば、出来るだけ早く修理工場を決めて見積もりを用意しておく事もお勧めします。小さなダメージであれば見積も書を提出するだけで支払いをしてくれる場合もあります。修理工場が予め決まっていると担当者から電話があった時点で伝える事ができ、後で電話をして伝える手間が省けます。
車のダメージの査定が終わると修理の許可が出ます。Rental Car Reimbursementの保険に加入されている場合や相手の過失による事故の場合は、修理期間中のレンタカー費用もカバーされます。ここで注意する点は、自分の車のサイズよりも大きな車を借りない。また一日にカバーされる費用の上限があるか保険会社に確認をして下さい。レンタカーの保険費用、ガソリン代はカバーされないのでご注意下さい。レンタカーは修理期間中のみしかカバーされません。修理が終わった後には直ぐにレンタカーを返却して下さい。修理が長期になる場合は、レンタカーがカバーされる最大日数も予めご確認下さい。
次回の後編でも引き続き事故処理について説明致します。